もしもし・生物と無生物のあいだ

 

『もしもし、、、ですけど。』

 

「えっ、?誰?」と

PCにつないでいた左のイアホンを急いで取って、

携帯を開いてみる。

 

『愛があれば大丈夫』(with 眉村ちあき)

を初めて聴いている最中のことである。

 

携帯には何の表示もない・・

そりゃそうだ、ミュートしてるし。

空耳か。

周りには日本人いないし。

俺、耳もとうとうおかしくなったのかと焦る。

 

曲に戻ると、

もしかして?

2回目の時に香美姉さんたちのイタズラだったとやっと気がつく。

伴奏のピアノがとても良くて、うっかりしてた。

してやられた。

 

『promise』(with HAN- KUN)

ほんとタマゲタ。

(ミラクル・布施さんがもう喰いついていそう)

 

最近、「もしもし」って使わなくなったな。

実家に電話をするときだけ。

もしもしは、「申し」の繰り返し。

賢を、ケンケン、成を、ジョジョって呼ぶのと同じで

繰り返すと不思議とニュアンスが優しくなる。

でも、『ですけど。』ってかなり怖いな。

何をこの後に言われるのだろう。

 

 

 

『生物と無生物のあいだ』(福岡伸一)

の再読中

(これが4回目)

 

福岡さんは日本の研究界の至宝。

声は優しくいつも謙虚で丁寧。

でも内に秘める情熱・探究心はとてもすごいと感じる。

 

 

Laughter & Canary

昨年から考えていて

頭の中で曲が止まらず

繰り返し考えを巡ってもどうしようもなくなって

ここに書き留めてひとまず消化することにする

自分としては、

ここでなんとか折り合いをつけないと

前に進めない・眠れない

 

『Laughter』

髭男の最高傑作・名曲

 

この曲を聴くと

MVのように希望や勇気が湧き、前向きになる人たちが多いのだろう。

でもそれとは全く逆に、

自分は、現実の絶望と決着をつけさせられるような

猛毒な側面があって一度呑まれたら出られなくなる恐ろしさを感じる。

そういうこともあって、

何かをしながらこの曲を聴くことは一切できない。

 

一度聴いてから何度も繰り返し

この曲とMVがとても響くその感動の理由を自分なりに探してきて

「励まし、その先の未来へ」と「絶望の現実との対峙」という

両義的な大きな振り幅がこの曲の魅力で

末恐ろしく、自分の状態をよく考えてから

毎回聴くべきだというのが結論になった。

 

JasmineとLilyという女の子が築き上げて飛び立つ熱気球のMVは

前者の解釈に沿っている構成のようだけど、

何故この二人が自分たちのだけの世界で

懸命にもがいているのだろうか。

その熱気球はどこへ。

 

三浦くんと竹内さんは

この曲を聴いたからこそ

苦悩を絶望へと昇華させたのではないだろうか。

 

 

『Canary・カナリア』

 

Chelsea Pierのベンチでハドソン川を眺めながら

初めてこの曲を聴いた時、

ゾッとして内臓をえぐられるような怖さを覚え

混乱したのを今でもよく思い出す。

毎回『Stray Sheep』を最後まで聴くのを

どうしようか迷いながら毎回結局聴いてしまう。

この曲は、愛し合う二人の決意と心中のストーリーなのではないか。

MVがもしもあるならば

最後のシーンは

2羽のカナリアがそっと巣の中で

静かに身を寄せる(もしくは、息を引き取る)シーンを想像していた。

 

インタビューでも米津くんは

コロナ禍にできたこの楽曲を出すのを

最後まで悩んでいたと答えていた。

 

しかしながら、

是枝監督は、

出会い・衝突・葛藤・別れから

希望を見据えるMVに仕上げている。

 

同じ楽曲なのに

これだけ受け取り方が違うものなのか、

作り手の意図しない方向にも

自分のように解釈が展開しうるものなのか。

 

歌詞・曲は5分くらいだけなのに

そこから想像させるストーリーや解釈は

無限に拡がることが多々ある。

小説や映画とは全く異なる。

 

藤原聡と米津玄師という稀代の天才音楽家は

光と影、薬と毒、天使と悪魔の両方を兼ね備え

振り子の幅が想像を絶する。

だから、聴く我々は熱狂する。

彼らの手にかかれば、

聴衆たちを魅了するポップスはお手のものなのだろうが、

一番葛藤して苦しんでいるは当の本人たちなんだと想像する。

年の初めに23年前を思い返す

第71回紅白は

1週間毎日録画を繰り返し実験中などに流し続けて満喫。

 

何回も聴けば聴くほど作り手側のことも勉強になる。

今回は会場が3箇所あり、

じっくりと会場設置してて

しっかり聴かせる。

オーケストラをふんだんに使ってて豪華だった。

 

年の瀬・大騒ぎ・バタバタ感がなく、

このスタイルはこれでとてもよかった。

嵐の『カイト』ではうちの投稿映像は見つからずだったけど

これは結構ワクワクして当日までどうなるのかと楽しかった。

嵐のコンサートDVDが出たら買って、

別のアングルだと写ってるかもしれないので

またみんなで探してみよう。

 

今回は、

宇宙ステーションの野口さんの紹介から始まった

『瑠璃色の地球 2020』(松田聖子)が一番だった。

毎日頭の中で流れる。

 

 

大学の1回生の時の

大阪城コンサートのバイトを思い返す。

昼集合で、まず会場設置。

結構きついバイトかもと思っていたら、

白いトレーニングウェアのような出で立ちで

聖子さん(ちゃんとは呼べない)が目の前に突然現れる。

(握手ができる距離だったけど、確かバイトのルールで話しかけれなかった。。)

とてもスリムで小さくて華奢で

テレビであんなに大きく写るのに!ってビックリした。

 

コンサート中はお客さんの一番良い席・最前列の誘導係り(左袖)だったので

コンサート完全満喫。

その時は再婚直後のお祝いムードで、

そのご本人もいらして、ポップな曲メインの構成だった記憶。

(瑠璃色の地球はなかったと思う)

 

バイトでこんなに良い思いをして良いものかと思ったのもつかの間、

コンサート後の会場片付けが結構大変で長かった。

京阪の終電も終わった時間に解散だったので

タクシー券をもらってバイト4人で京都に帰った。

(疲れて、次の日、起きたら昼過ぎだった。。。)

そしてその美しい歌声は遺伝するのだと後に発見させられる。

 

同回の坂もっちゃんに、

コンサートバイト最高だよって教えてもらって

(彼は、ユーミンのコンサートバイト)

とても良い思い出ができて、感謝。

あれはもう23年も前なのに

コンサートバイトのことはダイジェストみたいに思い返せる。

 

雪で大学のシャトルでラボに行くこともあり

『羊と鋼の森』(宮下奈都)

の再読。

 

音楽つながりで次は

ボクの音楽武者修行』(小澤征爾)

 

20代前半の小澤青年の抱腹絶倒のストーリーは

2回目でもやっぱり面白い

 

今年の紅白

今日、曲順が発表されビックリ。。

嵐が司会もしないし、トリでもないのか〜

 

ユーミン、YOSHIKI、そしてYOASOBIが追加で選ばれて

順当に予想通りになってきたと思っていたのに。

 

 

子供たちと「カイト」の歌唱動画も送ったし、

Greeeenのために、

子供たちと『キセキ ーあの日のソビトー』も観て

ウォームアップ万全だったのにな。

 

宇宙飛行士の野口さんは

紅白2度目の今回が、国際宇宙ステーションからと特別。

(一回目に審査員の時にキムタクと並んでたのをよく覚えてる)

 

あとはメイガスに任せて水森かおりマジック中に

広瀬香美姉さんを登場させるか、

ニノのハーフタイムショーを復活してもらい

香美姉さんに歌ってもらうか、

くらいしか、当日のサプライズ案が思いつかない。

 

MISIAの落馬のケガからの回復具合は心配だったけど、

嵐の代わりにトリだとは全く思わなんだ。

嵐は自分のライブがあるんだね、、、中継じゃあしょうがないか。

(この間の国立が最後だと思ってたのに)

Lovely Weather

"Lovely Weather!"

と今日、笑顔でお姉さんに声をかけられた。

 

一体、どんな状況かというと

凛奈をママチャリの後ろに乗せ、

南からの向かい風・強風(12km/h over)の雨のハドソンリバーで

視界不良で体もヘロヘロの夕方である。

その笑顔のお姉さん(マスクなし)には電動Citibikeで軽〜く抜き去られる。。

毎週4回のGymnasticsへの自転車での送り迎えの途中には

様々な出来事がこれまであったが、

こういう声かけが、NYならではで、

そのあとも何人からも

『頑張れ、とーちゃん』みたいにアイコンタクトを受ける。

おかげで萎えかけてた身体に少しチカラが入った。

 

でも、そのお姉さんの言う通り、

今日は天候が悪いから

いつもの10−20分の1くらいの人で

ほとんど走っている人はいなくて

79th Stあたりの紅葉で敷き詰められた

オレンジと黄色で一面の上り坂を

ほぼ自分たちで独占できる。

確かに今年1番の景色だった。

 

たった一言で、状況がパッと明るくなることは多い。

 

昨日はエレベーターの電光板が壊れてて

ボタンを押しても行きたい19階(マウス舎)に行くのかもわからず、

(19階のボタンもへたっててすでに押し込まれたまま)

同じ階に行くと言う隣のお姉さんに、

 

『上に行くのか下に行くのかわからないね、

村上春樹の小説で最初にこんな場面があるんだけど』って一言。

 

We don't know whether going up or down...

In Japan, a famous novel writen by Haruki Murakami has such a similar situation at the beginning...

 

"I know!!! Wonderland.. end of world something like that, right?"

"That's a nice example!"

 

そうして同じ19階でお互い笑いながら(マスクしてるけど)

Have a good day!とそれぞれ違う入り口から動物舎に入っていた。

浪人中に読んだ小説がこんなところで役に立つとは思わなんだ。 

 

読み直し:

『あのひとたちの背中』(重松清)

 

伊集院静

うちの母親が祖母から教わったことなんだ。男の子が三人いたら、一人は人を殺めたりする可能性がある、と。女の子を三人育てたら、一人ぐらいは体を売らなきゃいけない職業になる可能性がある。人が捕まって縄に掛かって「人殺し」と言われても絶対に石を投げてはいけない、それはお前の子供かもしれない、というのが我家の女の教えだったんだよ。

 

重松

それは単純な優しさとか博愛の精神を超えて、誰でも人殺しになりうるし、狂気を持ちうるという、人間という存在の本質を衝いているような…

 

ラジオ

ラジオって聴かなくなったな。

高校・大学の時に毎日朝も晩もずっと聴いていたのに。。

 

赤坂さんは本当に大好きだったし、

尾崎んちのババア(『尾崎家の祖母』、まりちゃんズ)が出て行った時は

めっちゃ嬉しかったなぁ。

(カセットテープに残ってるわ)

 

最後によく覚えているラジオは、

ポスドクの時に、ラボでJocelynが週末だけいつもラジオをかけてて

二人で別個、作業していると

ラジオで当時、何を言っているのか聞き取れないけど、

Jocelynが突然、「ふふっ、笑〜』って。

『ラジオの英語、早く聞き取りたいー』

どこで笑ってんの?

毎週末、悔しい思いしたな。

 

米津くんの最近のTokyo FMでの番組は、

何が良いって

内容ももちろんとっても良いんだけど、

彼の声・振る舞いが何より優しく、綺麗だ。

だから、これだけの楽曲が作れるんだね。

 

野田くんは

最初の紅白での曲前のスタッフへのぶっきらぼうなマイクの受け渡しが

いつも彼の曲を聴くと、ずっーと気になってて

彼の声とのギャップがあって

ずっとすっきりしなかったけど、

米津くんとのラジオでのやりとりで

あぁ、やっぱり優しいんだなって感じる。

あの紅白の時は、たまたまだったのか、

紅白でのアレンジがどうしても気に食わなかったのかなって

今なら想像できる。

 

米津くんに、

『最初、その名前、芸名?なんて読むの?』

『背がクソデカイ』

『狐っぽい化かし方?』

『妖怪チック』

とリスナーを代弁してツッコむのは

彼の飛び抜けた観察眼と人柄だと思うし、

「ふふ、へへ」っていう米津くんの応答がとってもよかった。

 

 

テレビやYouTubeもいいけど、ラジオはやっぱりいい。

二人の声もとても似てて、不思議な時間を過ごした。

異物・毒

昨日は、

論文のrevisionに集中してて書きもの(rebuttal letter)しているのに

音楽なしだったので

ふっと、米津くんのMVをいつものように流しておこうかと思い、

いつもの『馬と鹿』からで、って、パッとwordに戻ろうと思ったら

『Kanden・感電』を見つけて作業終了。

この2日間で15回は少なくとも観た。

 

今日、寝る前に成と賢に1回だけ『感電』つけたら、

やっぱり喰いついた。。。

賢は、映像を観てないのに、横で同じようなミラーマン・ダンスしてたし、 

成のことだから、

今頃、寝てても頭でぐるぐるヘビーローテションしていることだろう。

(明日は俺と一緒で寝不足だな)

 

日本で個性とか云々、色々と言っているけど、

野田くん、藤井くんにしても

すごい子たちがいるではないか。

 

違和を感じるレベルでなく

彼らは規格外の異物。

(異物は、最初、吐く)

日本の未来は、こっち米国より明るいんじゃないか。

 

 

(同世代に入ってくれるだろう)

大ファンの渡辺明棋士が、

『負け方がどれも想像を超えているので、もうなんなんだろうね、』

 

自分がもしも音楽業界で仕事してたら

米津くんは、猛毒でしかないと思う。

 

豊島園に、

パンダに乗って、『稲中』か。

豊島園、潰れるなよ。

 

自分の同世代の異物は、

椎名林檎嬢。

 

自分の上の世代は、

荒井由実、中島みゆき、阿久悠

なのかな。

 

40過ぎて、毒を避けて少し安定させて楽しようかと考えていたけど、

あえて周りの毒たちを飲み込んで

奴らを自分の薬にしないといけないと

急に考え直した2日間。

 

幾田りらちゃんは、

今年の紅白・紅組のトップバッターでしょう。

(地蔵ちゃん・志田未来ちゃんの再来)

 

才能って、残酷やな。