将棋

今は、

『あの人たちの背中』(重松清)

を読んでいる。

 

読み終わった『棒を振る人生』(佐渡裕)

は本当に良かった。

NIHのグラントを書きながら、

カラヤンやバーンスタインが指揮する曲をずっと聴くことになるほど

著者の音楽への愛情と熱意が伝わってくる名著であった。

成の通う音楽学校でも

バーンスタイン生誕100年の無料イベントがこれからいくつもあるので、

とても楽しみにしている。

 

この間、草津でのImPACT会議の夜に飲みながら梶川さんと将棋をする機会があった。

中2以来だったのではないだろうか。。。

これまで、羽生、谷川、米長名人たちが書いた本はよく読んでいたし、

新聞の将棋欄もよく目を通していたのだが、

将棋を指すのを、母方の祖父が脳梗塞で倒れてから避けていたんだと改めて思う。

弟も自分もお見舞いに将棋盤を持っていけば、

「リハビリの足しになっておじいちゃんが早く元気になるのでは」と

期待していたのだが、

病院で、相手の僕たちを全く無視してどんどんと駒を勝手に自由に動かし、

駒の動かすルールすら全く覚えていない祖父を目の当たりにして

絶句し、止めるタイミングすらもわからず二人はトラウマになったのである。

弟もいつか、あれはしんどかったと言ってた。

ヒトは脳が病気になると壊れるんだと初めて知った経験だった。

それまで小中のときに大牟田の祖父母のところへ行く楽しみは、

1)祖母とのお風呂

(100回ジャブジャブ顔を洗わねばならないルールがそこにはあった)

2)風呂上がりの麦芽豆乳

(当時はあまり出回っていなく、祖父が健康のために買っていたものをもらってた)

3)風呂上がりの祖父との将棋

4)延命公園で遊ぶこと

だったのである。

祖父が倒れて、あっと言う間にできなくなってしまった。

 

それから20年以上経って、

あぁ将棋って面白いなあと思いながら

(日本酒を飲みつつ)

勝ち筋が全然見えずかなり焦ってるのをなんとかひた隠し

(いや、バレてた気がする)

長期戦を狙い守りを固めるもグダグラになり敗戦。

相手をしてくれた梶川さん、ありがとう!